峠道には暖かい飲み物やエネルギーを補給できるようなお店がまずありません。また、100m標高が高くなるとおよそ0.6度気温が下がるので、登りでかいた大汗で山頂での休憩や帰路の下りでカラダを冷やさないことも大切です。ハンガーノック状態だと判断力も鈍りますし、凍えているとブレーキ操作ができないので、危険です。
しっかり備えて楽しく登って気持ちよく安全に下りましょう! こちらではしっかりと備えたいヒルクライム向きの装備から身につけるウェアなどについてご紹介します。
しっかり備えたいヒルクライムの装備
ヒルクライムと言っても通常のサイクリングに必要な装備とあまり変わりはありません。という事で、あると便利なこんな装備やあんな装備をご紹介していきたいと思います。
ボトルケージ&ボトル
走行時の水分補給は必須!

ヒルクライムでも大切なのが水分補給。登りでは平坦よりも想像以上に体力を消耗します。そんな時にあると心強いのがボトルケージ。水分補給の要であるボトルとセットでの運用は必須です。
中に入れるものもただの飲み水ではなく、スポーツ用に考えられたドリンクならば体内への吸収がいいのでオススメです。ここぞという時に違いが現れること間違いなし!!
一気に飲み干すのではなく、定期的に少しずつ飲むとよいでしょう。
サドルバック、ツールボックス
車体に常備しておきましょう

普段のサイクリングと同様に緊急時の備えは常に携帯しましょう。予備のチューブやタイヤレバー、携帯工具などを装備しておけば万が一の時に役立ちます。
小型な鍵などもサイズによっては収納できるので、コンビニに立ち寄る時や休憩中などの防犯対策もできます。普段日常的に使うものではないですが、出かける前に用意しておきたいですね。
しっかり摂ると心強い『補給食』
携帯サイズで持ち運びも◎

自転車で走っているとかなりのエネルギーを消費することになってしまいます。丸一日のサイクリングでは数千キロカロリーを消費する場合もあるんです。エネルギーが切れてしまうと頭がくらくら、脚に力が入らない…なんてことも。
血液中の血糖値が下がってしまったりすると起きる、『ハンガーノック』という状態になってしまいます。高カロリーでエネルギー変換にも優れた補給食はちょっとずつ食べて、”お腹がすいた”状態にならないようにするのがコツです。
ヒルクライムの服装
ヒルクライムで特に意識したいのが『服装』。環境の変化が大きいために、実際に着用するサイクルジャージ、グローブ、またビンディングシューズやヘルメットなどもヒルクライムで走るうえでも意識したいポイントです。
ジャージ・ウェア
快適さを求めるならまずはコレ

高い吸水速乾性と伸縮性に富んだ素材はすべてのシーンで快適さを実感するハズ。身体にフィットしたデザインは走行中のストレスを減らしてくれるので走りに集中できます。また自転車専用ウェアならではのバックポケットもかなり便利な機能です。
小さく畳んだウィンドブレーカーや補給食、貴重品などの身に付けておいた方がいいものなども、バックパックを使用せずに持ち運ぶことができます。ヒルクライムは身軽な方がいいですよね。
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インナーウェア
汗対策で快適に

ヒルクライムに限らずですが、とにかく吸水・速乾性に優れたインナーウェアが必要です。ある程度標高の高い所でも登っている間は結構汗をかきます。途中で休憩をするにしても頂上で休憩するにしても、かいた汗で身体が冷えてしまうことも・・・。
体調を保つには体に水分(汗)を残さないこと。そのためにはサイクルウェア以上に吸水・速乾性に特化したインナーウェアが必要なのです!! 肌に面接触しない作りなので大量の汗をかいても快適です。
ウィンドブレーカー
季節を問わずヒルクライムでは必須!!

半袖でスタートしてもゴール付近ではジャケットが必要・・・なんてことも。真夏でも場所によっては必要になります。都心30℃の真夏日に、富士山五合目が4℃だったことも!
下りでは漕がずにスピードが出て体感温度も更に低くなります。登りでかいた汗が冷えて体調を崩す原因になってしまいます。
自転車用のウィンドブレーカーならば持ち運びもコンパクトで邪魔になりません。
注意:
気象条件にもよりますが、標高が100メートル高くなると気温がおよそ0.6度低くなります。
富士ヒルクライムを終えて下山してきたサイクリストの中には薄着すぎてガタガタ震え唇が紫色になっている方や『手がかじかんじゃってブレーキ握ってられない…』と口にする方も大勢いらっしゃいます。
特に富士ヒルなどは事前に預けておいた防寒着などをゴール地点で受け取って下山できますので、夏といえども吸水速乾性に優れるサイクルジャージ+防寒防風対策を抜かりなく。
ヘルメット
兎にも角にも安全第一!

走行中の転倒は大怪我の元です。
登るということはもちろん下りもあります。安全運転が基本ですが、下りでは自分の体力では出せないスピードが出てしまいます。ヒルクライムに限ったことではありませんが、万が一に備えて必ず用意しましょう。
また、イベント参加時にはヘルメットの着用は規約で義務付けられています。
ビンディングシューズ&ペダル
効率とコントロール性アップ!!

“引き足”のイメージの強いビンディングですが、バイクコントロールがしやすくなるというメリットもあります。
踏むだけでなく回せるようになるので、使う筋肉が分散し疲労の分散にもなるので、使った事のない方にはとてもオススメです。常に踏み込む位置が一定になるとフィッティング上のメリットも出てきます。
ソールが通常のシューズと比べて硬いので踏み込んだパワーを効率よくギアに伝えることができます。ケイデンス(回転数)も上げやすくなります。
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最後に
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