黄金の回転 AEOLUS RSL51インプレッション!

2021年6月18日

昨今目まぐるしく進化し続けているカーボンホイール。その進化の歴史の中、常に〝一秒でも速く走りたい〟というサイクリストの足元を支えてきました。新型のアイオロスホイールが発表され、私たちは新しい歴史の立会人となりました。詳細を見てみるとどうやらただものではない気配が…購入してインプレッションしました!

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新型ホイールRSLの画像です

気になる新型…

こんにちは!所沢店樋口です。愛車エモンダSL5のホイールアップグレードを検討していた最中、新型のホイールが発表されました。ボントレガー史上最速のフラッグシップホイール「Aeolus RSLシリーズ」に3つのリムハイトが追加されたのです。当初は「リムハイトが増えただけかな」なんて思っていましたが甘かった…!驚きの進化をしていたのです。気になるお値段はフロント¥151,800 リアは¥172,150となります。
※ラインナップなどの詳しい情報はこちらをご覧ください!

https://www.bike-plus.com/staffblog/goods/bontrager-aeolus-rsl-51-62-75-85466.html

検証方法が大きく変わった!

今までのホイール設計は屋内の風洞実験や机上での空力解析が基本でした。しかし実際のホイールは環境が目まぐるしく変化する屋外で使用されるため、2Dの検証で最高のホイールを作り上げるには厳しい側面もありました。しかし今回の新型RSLは違います、立体的な3Dでの解析になった上スポークやブレーキなども取り入れたモデルを使用しての空力解析がされました。今まででは難しかった実際の走行時に近い条件でデータを取る事ができます。これは世界的に見ても最新鋭のテクノロジーになります。そんな技術の結晶である新型RSLは、実走で最速の黄金回転体ということになります。まさにアイオロス(ギリシャ神話の風の神)。我々サイクリストに翼を与える存在というわけです。

RSL51購入!

ホイールは乗ってこそ、ということで速攻RSL51を購入しました!発表前は軽量重視でRSL37を買おうと思っていたのですが、興味と「ぐっさん(樋口)の使い方ならこれでしょ!」という先輩スタッフ相田の熱い推しもあって決定に至りました(笑)僕はかなりパワーで走る傾向があるので、剛性高めなリムハイトもちょうど良さそうです。
ここでは余談ですが、パワーメーターがあると自分がどのように走っているのかが数字でわかります。最適な機材を選択するという側面からもメリットは大きいですよ!

https://www.bike-plus.com/staffblog/goods/favero-assioma-duo-uno-83767.html

届いてまず驚いたのがその軽さ。圧倒的に広いリム幅とリムハイトのボリュームを感じさせない重量で前後1410g。 これはリムブレーキ版ボーラウルトラ50の1435gを凌ぐ軽さです…!見た目のインパクトと軽さのギャップに驚かせられます。リム表面の造形も非常に所有欲を満たしてくれる素晴らしいものです。ホイールのロゴはレザーエッチングという加工で刻まれているので、退色や剥がれを気にせず運用できます。洗車好きにも嬉しいですね。デカールやプリントと違い重さが増えない点もハイエンドホイールならではの粋な作り込みです。

RSL51リム幅の画像です
圧倒的な広さの23C幅リム
EXPフリーボディーの画像です
新型のRatchet-EXPシステムによる高い駆動性

新型のEXPシステムを採用しており、今までのスターラチェットシステムと比較して駆動伝達率や剛性がアップしています。踏み込んだ時にパワーロスが発生するのを防ぐので、持ちうるパワーを最大限伝えることができます!

いざ、実走!

早速チューブレスレディ化をして組付けました。ホイール付属のバルブとリムストリップをはめ、フロアポンプでビード上げ。タイヤサイズによるかもしれませんが、今回はクリンチャーと同じ要領でセッティング完了!簡単です。

RSL51を装備したエモンダSL5n画像です
エモンダSL5 Disc(54サイズ)に履かせて実走

いい意味でホイールの存在感を感じません。加速性やコーナリングなどの性能はどれも素晴らしいのですが、嫌味に存在感を主張してくることはありません。50mm以上のリムハイトになるとホイールばかり目立って車体の性質を邪魔するケースがあるのですが、このRSL51にはそれがありませんでした。車体の持つ走行スペックを底上げしてくれるような頼もしさを感じました。

直線より登坂で化ける

ホイール自体がかなり軽いため、ディープリムによくある「直線番長」的なイメージはさほど強くありませんでした。それは決してネガティブな意味合いではなく、いろいろな環境に幅広く対応できるといった意味が強いです。特に登りでのダンシング時に感じる安心感は、他の追随を許さないレベルです。リムがよれることもなくサクサク切り返してくれるのでもたつきがありません。
また高速移動時には時間を数秒消し飛ばした風景を見ているようでした。高速コーナーでの気持ちよさは格別で、よれずビビらず狙ったラインを下ることができます。一定ペースでの巡行はもちろん、瞬間的に大パワーをかける時にしっかりと受け止めてくれるところが魅力だと思います。

さらなる速さを求める方に

RSL51は非常に高スペックのホイールですが、フィーリングとしてはかなりハードな部類だと感じました。乗り心地が良くなるような機材ではなく、加速感と巡行性のバランスに優れたレース向け機材といえます。フラッグシップホイールなこともあり、リム外幅31mmに対しタイヤ幅29mm(25cタイヤ実測)と非常に攻めた造形をしています。これはタイヤよりリムが出ている状態なので、歩道の段差や荒れた道を低圧(のような環境)で走っているとリムが地面にヒットしかねない構成です。そのため日常のサイクリングユースで運用するようであれば、28c以上のタイヤサイズを選択するのが好ましいのではないか?と思います。
「さらなる速さを求めたい」「レースで結果を出したい」という方に強くお勧めしたい決戦ホイールです。一方で日常や練習など乗る頻度が多い場面では、アイオロスエリートやプロなどを使うのが良いと思います。晴れの日はRSL51を履かせたエモンダで出勤していますので、触って確かめていただくことも可能です!気になることがあれば是非ご相談ください!


所沢店の中の様子をガラス越しに撮影した写真

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