首都圏初!多摩川からサイクルトレインに乗ってきた!

2021年12月5日

みなさんこんにちは!テツ店長こと多摩センター店の河井です。
すっかり秋めいてきたある日、次の休みはどこに行こうかと思案していたところ、最近になって西武鉄道が多摩川線でサイクルトレインを始めたという耳よりな情報をキャッチしたのでした!
そこから地図をひろげて探索すると、周辺に気になる鉄道スポットがいろいろと出てきたので、今回はこれらをまとめて回ることにしました。
ということで、今回も鉄分豊富なサイクリングとなりますので、最後までご乗車よろしくお願いします(笑)

サイクルトレインが始まった西武多摩川線に乗って

ドキドキの改札通過!

是政駅改札口

駅ホームには自転車乗車口のサインがあります

是政駅ホーム

まずはいったん多摩川に出て向かったのは、オリンピック自転車ロードレースのコースにもなった是政橋のたもとにひっそりと佇む、西武多摩川線の終点『是政駅』。
中央線と接続する武蔵境駅と、ここ是政駅を結ぶ正味8㎞の短い路線は駅前からすでにローカル線な雰囲気がいっぱいでしたが、ちょっと緊張しながら自転車を押して改札口を入って行きました。
自転車の持ち込みは武蔵境方の先頭車両となっているので、指示された場所で待っていると、まもなくちょっとレトロな雰囲気の電車がやってきました。

指定の位置でスタンドを立てて自転車を支えます

サイクルトレイン車内

高架の武蔵境駅ではエレベーターで自転車を下します

武蔵境駅のエレベーター

扉が開いて自転車といっしょに車内に乗り込むのはなにやら新鮮な気分です!車内の乗車位置もあらかじめ決められていて、扉わきの座席8カ所に固定用ベルト[画像のオレンジ色のテープ]が備え付けられているので、それぞれの場所で、スタンドを立ててベルトで固定するルールになっていますので、サイクルトレインに乗ってみたい方は必ずスタンド付きでお出かけください
西武多摩川線は武蔵境駅までの全6駅を14分かけてのんびりと走ってゆきますが、自転車といっしょに乗車しているという不思議な感覚と高揚感で、あっという間に終点の武蔵境駅に到着してしまいました(._.)

昭和の面影を残す三鷹電車庫跨線橋へ

1929年(昭和4年)にできた、レトロな跨線橋

三鷹跨線橋

武蔵境駅で下車したあと、まずはお隣の三鷹駅をめざして走り始めました。
輪行と違って改札出たらすぐにサイクリングを始められるというのは、やはり便利なものですね(^^♪

レトロ好きも鉄道好きもどちらも楽しめるスポット(笑)

跨線橋からは広い車両基地が一望できます!

三鷹跨線橋からの眺め

まずやってきたのは最近取り壊しが決まった『三鷹跨線橋』!
1929(昭和4)年に竣工したというのですから、今年で92歳という見た目にもレトロな鉄橋です。
最近は見る機会が少なくなりましたが、古くなったレールを再利用して、器用に建築物を造り上げてしまうのが昭和流で、これまで長い歴史を生き抜いてきましたが、耐震性が現在の基準に合わないらしく、惜しまれつつも2022年には取り壊されてしまうそうです(涙)

その昔、文豪太宰治も良くやって来たのだそう

三鷹跨線橋解説板

当時と全く変わっていない風景は昭和レトロそのもので、歴史好きの方も楽しめる場所だと思います。
もちろん電車を眺めるのにも絶好のスポットなので、この日も小さな男の子を連れた親子や、鉄子さんなど多くの方が訪れていました(笑)

寄り道しながら多摩湖自転車歩行者道をめざします!

古い信号や踏切など鉄道に関する機器が並んだ不思議な公園

中央線ガード下の鉄道モニュメント

三鷹からはUターンして立川方面に線路沿いを走ってゆきます。
高架化されているので、電車が見れないのは個人的にはちょっと残念でしたが、高架下の公園に興味深いオブジェが並んでいるのを発見!
思わず立ち止まって見入ってしまいましたが、これがなんと実際に使われていたであろう鉄道用機器がずらり!
電車は見れなくても十分に目を楽しませてもらいました(笑)

小金井公園内に展示されたSLと客車は3~11月の土日祝限定で開放されています

小金井公園SL展示場

その後、武蔵小金井駅前まで来たら、中央線の線路を離れ北上しましたが、その途中にある小金井公園内に『SL展示場』があり、柵で囲われてはいますが蒸気機関車と客車が連結されて、レトロな雰囲気を醸し出していました。
蒸気機関車は他でもときどき見る機会はありますが、旧型客車と呼ばれる古い客車のほうはなかなか貴重な存在で、いつまでも保存されることを祈ります。

 ひたすらまっすぐかつ平坦な多摩湖サイクリングロード

 多摩湖自転車歩行者道看板

さていよいよここからサイクリングロードに入ります。
ここ多摩湖自転車歩行者道は、正式には「東京都道253号保谷狭山自然公園自転車道線」といい、狭山にある人工湖である多摩湖を周回する一般道沿いと、武蔵野市にある浄水場を結ぶ導水管の上の道をつなげたサイクリングロードです。
平地上はパイプラインの上を通っているので、ほとんどまっすぐな道路で走りやすいことこの上ない(^^♪

沿道の小平ふるさと村にちょっと寄り道

無料で見学できる小平ふるさと村

小平ふるさと村のバイクスタンド

小平ふるさと村の古民家

歴史的な建築物は見ごたえがあります

古いホーローの看板

レトロな琺瑯(ホーロー)看板に萌えちゃいました(笑)

サイクリングロードを走り始めるとすぐに気になる施設を発見!寄り道を楽しみながらポタリング好きなワタシ的には、ここは迷わず見学をしてゆくことに…
武蔵野の古い建築物を保存したり復元した小平ふるさと村には、農家や地主の住居や郵便局など、江戸~昭和期にかけての生活をうかがえる施設となっています。
内部も忠実に再現されているので、建物の中に一歩入るとタイムスリップした気分になれます!歴史に興味が無くても雰囲気だけ味わっても楽しいと思います(笑)

自転車歩行者専用道の踏切というのもかなりめずらしいです!

西武国分寺線の踏切

このサイクリングロード、基本的に西武鉄道の線路に沿っているので、常に近くから列車の通る音が聞こえてくるのが気になってしかたがない(汗)
またこのあたりは西武鉄道の路線が縦横に入り組んでおり、線路沿いに走っていると思っていたら目の前に踏切が出てきたりして、テツ店長的にはなかなか飽きさせないサイクリングロードなのでした。

線路沿いに走る多摩湖自転車道は鉄道好きにはたまらない!

西武多摩湖線の黄色い電車

見えそうで見えない区間が長く続いたあと、ようやく線路とランデブーしたところでたまらず停車して、ちょっと鉄分補給をさせていただきます(笑)
しばらく待っていると、4両編成の黄色い電車がモーター音を唸らせながら目の前を通過してゆきました。最近はどこもステンレス製の銀色電車なので、鋼鉄製の全面塗装されたちょっと古い電車に癒されました(笑)

またまた沿道のうどん店で武蔵野うどんを満喫

きくやうどん外観

飾り気のない外観に実力がうかがえます

肉汁うどんLL

本格的な武蔵野うどんが良心的な価格で頂けます!

寄り道しながらのライドで、すっかりお昼を回ってしまいましたが、八坂駅と武蔵大和駅の間にあるサイクリングロードと車道の交差点わきにうどん屋の暖簾を発見!古くて小さな建物は見るからに実力がありそうで期待が高まります!!
と言うことで、肉汁うどんLLを注文。出てきたのは太目腰強めの武蔵野うどん!待たずに出てくるのもうれしいですが、うどんも噛み応えとのどごしの両方が楽しめて満足でした(笑)

いよいよ多摩湖に向かっての上りがはじまります!

多摩湖自転車歩行者道

さて、腹ごしらえを終えたところで、この日初めての上り坂が登場!ここからは西武多摩湖線から離れて多摩湖へ向かって斜面を上ってゆきます。

東京都の水源池、多摩湖こと村山貯水池は、都内最大の人造湖だそう

多摩湖全景

とは言え、それほどの坂でもなくゆるゆると上って行った先には、満々と水を湛えた多摩湖がお姿を現しました。
『新東京百景』に選ばれるだけあって美しい景色です!湖畔にはサイクリングロードが整備され、春は桜、秋は紅葉が楽しめるそうなので、季節をあらためて訪れてみたいですね。

トロッコ鉄道の廃線跡を巡る

多摩湖周辺のグラベルロード

多摩湖サイクリングロードからグラベルロードへ

赤坂トンネル

トロッコ鉄道で使われていたトンネルを通り抜ける

じつはこの日の目的地がこの先のどこかに待っているので、地図をチェックしつつサイクリングロードを進んでゆき、目星をつけた場所から未舗装路に分け入って行ったのでした。

閉鎖されたトンネルが廃線ムードを盛り上げます!

羽村山口軽便鉄道5号隧道

ということで、やって来たのがこちら!!
まあ山の中と言いますか、めったに人の来なそうな未舗装路の奥にぽっかりと口を開けたトンネルが…
これが今回の目的地『羽村山口軽便鉄道5号隧道』と呼ばれる、廃線跡のトンネルなのでした。
じつはこの羽村山口軽便鉄道の廃線跡の大部分は現在サイクリングロードをとして整備されているのですが、末端部だけは見捨てられたようになっていて、このトンネルだけが人知れず残されていたのでした。

ぐるっと回って多摩川に戻って来た!

赤坂トンネル

軽便鉄道サイズのトンネルが何とも味わい深い(笑)

5号隧道から引き返すと、4~1号隧道が続き4本のトンネルを抜けてきました。
さてここから多摩川に向かって、羽村山口軽便鉄道跡のサイクリングロード『野山北公園自転車道』を辿ってゆくことにします。
こちらの羽村山口軽便鉄道、もとをたどると山口貯水池(狭山湖)建設の資材や砂利を輸送するため、多摩川と村山貯水池(多摩湖)を結ぶ導水管上に敷設されたものなのだそうです。

 野山北公園自転車道案内板

廃線跡を転用した野山北公園自転車道

野山北公園自転車道

導水管の上に作られたまっすぐな自転車専用道

ということで、またまたまっすぐなサイクリングロードを走っていったのですが、その先には…

米軍横田基地

広大な飛行場には米軍の大型輸送機が翼を休めていた

地域の人たちの生活道路っぽいサイクリングロードをそのまま進んで行きましたが、前方に横田基地が見えてきたところで道路は前触れもなく終わってしまいました。
どうやら導水管はそのまま横田基地の下を抜けて今も羽村取水堰までつながっているようですが、廃線跡もといサイクリングロードはフェンスに阻まれてその先に向かうことはできません。
ここ横田基地は1940年にひらかれた旧日本陸軍の多摩飛行場を、戦後米軍が接収して今に至っているのですが、どうやら戦後に基地を拡張した際に、敷地として取り込まれてしまったようです。

しかたがないので、北に大きく迂回して基地の反対側までやって来ると…

ふたたび現れた廃線跡を辿ってゆきます!

神明緑道入口

ここからは『神明緑道』と名前を変えてふたたび廃線跡が現れてきました!これまでのサイクリングロードより道幅も狭くなりますが、ほとんど人気のない道をゆっくりとすすんでゆくと、前方に青梅線の線路が現れたところで緑道は終了。

神明緑道

果たして軽便鉄道現役当時はどうやって青梅線と交差していたのか?いろいろ興味は尽きませんが先に進んでゆきましょう。
線路を超えた先は車道となりますが、さらに廃線跡を探してトレースしてゆくと、最後は見慣れた多摩川サイクリングロードの終点、『羽村取水堰』にぶち当たったところが終着駅のようです。

羽村取水堰の玉川上水

見慣れた羽村堰の玉川上水

実際に砂利採取を行っていた当時は、インクラインと呼ばれるケーブルカーのような運搬器で河原の上まで砂利を運び上げて、そこから軽便鉄道のトロッコ貨車に積み替えて運んでいたようで、いろいろと想像を膨らませるのもまた楽しいものです(笑)

いつもの多摩川が見事な水鏡を見せてくれました!

多摩川の夕日

そんなこんなでサイクリングトレインから始まった廃線探しのサイクリングはここまで。
その後は夕陽が傾いてきた多摩川サイクリングロードを下りながら、満ち足りた気分で帰路についたのでした。
いかがでしたか?首都圏初のサイクルトレイン、利用はカンタンで乗るだけでもけっこう楽しいので、みなさん是非とも一度は乗車してみてください!
もっと遠くまで乗って行ってみたいと思った方には、『輪行』という移動方法もあるので、もし興味が出てきたら"輪行講習会"も開催しているのでぜひご参加くださいね!

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所沢店の中の様子をガラス越しに撮影した写真

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